1日1組限定の結婚式、八事山興正寺【普門園】で縁結びの儀

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日本庭園がある普門園竹翠亭結婚式が行われているとは思っていませんでした。

八事山興正寺は、高野山真言宗で、本尊は大日如来です。
広大の敷地を誇り名古屋三大仏の大日如来重要文化財の五重塔八事霊園の古刹。

私はそういうイメージでした。

結婚式を挙げなくても拝観は可能ですので、風情のある普門園竹翠亭には日本人のみならず、世界の方々もお楽しみいただける場所だと思います。(おすすめ参拝ルートもあります)

もちろん、その他の魅力も多い地です。

なかなか目にすることが少ない、「女人禁制」女人門跡(明治時代に廃止)
興正寺は西山・東山と分かれており、西山は人々の信仰の場東山は密教と戒律、学問と修行の場とされてました。

今回は、その興正寺へ参拝した記録です。
歴史を感じながら、ご参拝に行かれ見てはいかがでしょうか。

八事山興正寺

八事山興正寺

中門をくぐる前から目に入る、総高7.1m・重量約6t・平成26年に奉安された釈迦牟尼大仏です。

その後ろに建つのが、1982年に国の重要文化財に認定された五重塔

愛知県下で現存する唯一の木造五重塔です

本尊は大日如来。

300年以上の歴史がある八事山興正寺は、高野山真言宗・別格本山です。

1686年に天瑞圓照が創建、尾張藩2代藩主徳川光友から帰依され、以後尾張徳川家の祈祷寺として繁栄してきました。

「尾張高野」「八事観音」とも呼ばれ、さまざまな札所の霊場として人々の信仰を集めています。
・知多四国八十八ケ所霊場
・名古屋二十一大師霊場21番
・東海三十六不動尊36番
・なごや七福神 寿老人
・大名古屋十二支 卯年本尊

興正寺は、おすすめ参拝ルートが3種類あり
・「信仰を辿る」ルート 所要時間45分
・「自然を愛でる」ルート 所要時間60分
・「文化に出逢う」ルート 所要時間40分
ご自身にあった参拝ルートを見つけてみるのも楽しいです。

●八事山興正寺
所在地:名古屋市昭和区八事本町78
地下鉄「八事」駅から徒歩3分
立体駐車場完備

観音堂

興正寺 観音堂

釈迦牟尼大仏・五重塔左脇を通ると、左手に階段があります。

階段上には、「南無正観世音菩薩」奉納のぼり、仏様、灯籠が並び、その先に観音堂が御座います。

観音堂は、天瑞圓照が建立した御堂ですので創建当時と変わらない歴史があり、本尊の正観世音菩薩は秘仏です。
尾張2代藩主徳川光友が寄進された仏様になっています。

聖観音=正観音

1面2臂の像を聖(正)観音といいます

1面2臂 は1つの顔、2本の腕の意味

五重塔

興正寺 五重塔

能満堂から望む五重塔、階下の新回廊には七観音と六地蔵と弘法大師像がお祀りされています。

五重塔は、1808年に建立。
中心柱に大日如来を配し、四方に
東:阿閦如来(あしゅくにょらい)
西:宝生如来(ほうしょうにょらい)
南:阿弥陀如来(あみだにょらい)
北:不空成就如来(ふくうじょうじゅにょらい)が安置されています。

能満堂は、1717年尾張藩6代藩主徳川継友の寄進により建立され、本尊は虚空蔵菩薩
天瑞圓照自ら刻んだと言われているそうです。

新回廊と能満堂にはエスカレーターが完備されてあります、古刹に現代昇降装置のマッチングは、当時の人がご覧になったら「あの世」へ迷い込んだのか?と感じるかもしれませんね。

吐月宮

興正寺 吐月宮

能満堂から普門園竹翠亭への途中に、吐月権現を祀られている吐月宮があります。

この辺りは歩きやすく整備されましたので、周囲の景色を楽しみながさ散策してみてください。

寺院へ来ているの?と思いますよ
竹林にある鳥居とのコラボレーションは神秘的に感じ、失礼ながら可愛いと思ってしまいました。

普門園竹翠亭

興正寺 普門園竹翠亭

囲炉裏で休みながら、普門園竹翠亭を望む。

竹翠亭は、日下部久太郎の邸宅で岐阜市都市景観重要建築物でした。
存続が困難になり、一部を移築再生したのが竹翠亭になります。

日下部久太郎氏は、「海運王」

と呼ばれ、岐阜県羽島市出身です

中央の蓬莱庭は、四方を回廊と建造物に囲まれた庭園になっており、四季折々の顔は見る価値あります。

普門園竹翠亭は、1日1組限定で仏前結婚式を挙げることができ
披露宴は庭園を望みながらの耕雲亭
もしくは、興正寺から道路挟んで反対側にある重要文化財認定の八勝館でおこなうこともできる。

八勝館では、日本建築学会賞を受賞した「御幸の間」で披露宴を行います。
もともと1950年昭和天皇宿泊のために建設され、2020年には建築物9塔と土地が重要文化財受賞された老舗です。

北大路廬山人も愛した八勝館で、日本庭園を眺めながらいただく料亭の味は格別なことだと思います。

興正寺から50mほどにストリングスホテル八事がありますので結婚式参列者への心配もありません。

*拝観*
一般の方も普門園拝観することも可能、拝観料500円で季節の和菓子と抹茶がつきます。
現在(2021年)は予約制になっています。
興正寺HP(普門園と竹翠亭)はこちら

興正寺近郊で、日本庭園を楽しむ場所があります
東山荘:名古屋市瑞穂区初日町2−3
綿布問屋だった伊東信一の旧別荘で、有形文化財です
現在は無料で一般公開されています

石灯籠/圓照堂

興正寺 石灯籠
興正寺 圓照堂

圓照堂へ上がる灯籠です。
納骨堂になります。

興正寺内には、数多くの石灯籠を見ることができ、1基1基の違うように見えるのは私だけでしょうか。

八事山内で1番高いところにある御堂、大日堂
大日堂までのルートには、本当に多くの石灯籠が配置。
当時はすべて手作りで製作、今は電動道具があるとはいえ、あの曲線美や多角形は本当に芸術作品だと感じます。

日本三大灯籠
・京都 南禅寺の佐久間灯籠 高さ6m
・東京 上野天満宮のお化け灯籠 高さ6.06m
・名古屋 熱田神宮の佐久間灯籠 高さ7.45m

日本三大灯籠はすべて戦国武将:佐久間勝之寄進

尾張織田家の佐久間盛次の4男として生まれています

最後に

尾張名所図会
尾張名所図会

尾張名所図会は、江戸時代後期から明治時代初期にかけて刊行された尾張国の地誌です。

その時と現代との参拝ルートはほとんど変わりありません。
尾張藩主徳川家や明治維新の方たちと、同じ道を歩いていた可能性があると思ったら興奮しませんか?

見落としていた場所がありましたので、次回はそちら(特に東山)へ伺い、参拝へ行かせていただきます。

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