全国一の宮会にも加盟している【大神神社】尾張の一之宮は真清田神社だけではない。

神社寺院

尾張の一之宮と言えば、真清田神社が一般的であるが、実はもう1社あるのはご存じでしたでしょうか。

愛知県一宮市花池にある大神神社、1000年以上前の古刹であり由緒ある神社でもあります。

真清田神社からでも直線距離で約2kmの位置に鎮座しますので、一度立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

また、尾張大霊國神社(国府宮神社)も南に約4Kmの位置に鎮座しますよ!

どちらも近い。

大神神社

大神神社

大神神社、おおみわじんじゃと読みます。

奈良県にある日本最古の神社のひとつと言われる大神神社、その三輪氏の人々が、三輪の神を祀った事に始まると言われています。

概 要

大神神社

鎮座地:愛知県一宮市花池2丁目15-28
創 建:不明
ご祭神:大物主神

創建は不明ですが927年にまとめられた延喜式神名帳には、「尾張国中島郡 大神神社」の記載がありますので
1000年以上前の古刹になります。

また、当時の尾張国中島郡で名神大社として名が挙がる神社は
〇 真清田神社
〇 大神社

丹羽郡では
〇 大縣神社

愛智郡では
〇 熱田神宮
〇 日割御子神社
〇 孫若御子神社
〇 高座結御子神社

などの神社があります。

ご祭神

大神神社 由来

ご祭神は大物主神です。

大物主神 系図

大物主神は、大国主神であり事代主神である説があり

日本書紀では大己貴神(大国主神)の和魂であるとし、古事記では綏靖天皇の外祖父にあたります。

また先代旧事本紀では、大国主神と高津姫神の子が事代主神とされるため、各説により変わる。

ただ神様の別名も多く、高津姫神=神屋楯比売という伝承もあるため真相は定かではありません。

崇神天皇の御代、疫病が流行したときに天皇が祀った神々の一柱
大和の国一の宮大神神社の祭神で、三輪の神とよばれ大国主神
(大國様)の別名がある。
大和の大神神社と同じく、大和系の人々が三輪の神を祀ったこと
にはじまるといわれる。鎮座地の花池は水が美しく、蓮田
が多く、毎年熱田神宮に奉納する蓮が咲く沼であった。
奈良時代に國司が赴任して、國中の神社を代表として國府宮
の「尾張大國霊神社」を尾張の総社に指定、次いで花池の「大神神社」
と「真清田神社」をまとめての「相殿対の宮」と言うことで
「尾張の一の宮」に指定した。「文禄実録」「尾張國帳」には従一位
大名神とあり三宮明神、三明神(神宝として珠 鏡 矢と三種の
御証印があった)と称せられ、延長5年延喜式神名帳には式内社とあり
勅祭神社であったことが判る。
尾張の國中には、大名神八座 小一二三座あって、当時の大名神
八座の内の一座である。

大神神社の由来 説明文

説明文の内容を見てみると

「大和の大神神社と同じく、大和系の人々が三輪の神を祀ったことにはじまるといわれる」とあります。

しかし、

尾張名所図会より 大神神社

尾張名所図会は、江戸時代末期から明治時代初期にかけて発行れ、尾張国八郡の名所が描かれたものです。

その中に大神神社の事が明記されており、

「ご祭神は大美和都禰命であり、天火明命の十世孫である。
大和の三輪とは別神である。」

と記されています。

天火明命の10世孫となると、尾張の祖乎止与命が天火明命の11世孫と言われていますので、どこかで系図が
重なり合うはずですが…

尾張の祖 系図

もちろんこの系図に関しても諸説ありますが、尾張氏系図には大美和都禰命の名前は見当たらなかった。

尾張国二之宮:大縣神社のご祭神は尾張開拓の祖神とり、諸説中の神八井耳命直系の武恵賀前命が尾張丹羽氏の直系でご祭神ともいわれています。

こちらの系図でも大美和都禰命の名前は探すことができなかった。

10代崇神天皇、11代垂仁天皇は紀元前・紀元後に登場する天皇です。

この後につづく年代の方なのでしょうか。

ただ以前の花池は、三輪郷・大神郷と言われていたことから、三輪氏を中心とする大和の人々が移り住んだのは
ほぼ間違いないでしょう。

神社創建時、ご祭神として祀られたのは一体?

だれが移り住み、この地を開拓したのか?
多くの一族が集まったのか?

古い歴史書がすべて正しいとは限らないので、想像するしかありませんがロマンを感じてしまう。

社 格

現在社格自体は存在しませんが、当時の社格制度を見てみると927年にまとめられた延喜式神名帳に記載があることから式内社になります。

式内社は2861社ありまよ

延喜式神名帳に記載がされていない神社は式外社になります。

式外社でも石清水八幡宮など有名神社も多数あります

郷社とは、近代社格制度の時代の社格で、明治維新以降の制度、

府県または市から幣帛を受ける神社で3633社の1社になりますね。

勅祭神社とは、天皇より勅使が遣われる神社のことであり、現在愛知県内では熱田神宮のみなっています。

701年律令制度が始まる前より、奉幣は行われておりましたが、勅祭社としては明治天皇が始まりとされますので、歴史は古いですが、言葉としては1868年頃ですので、まだ新しいでしょうか。

社格に関しては、こちらをどうぞ↓

みどころ

大神神社 御神木

正面鳥居をくぐりますと、中央に立派な御神木がいらっしゃいます。

大神神社 手水舎

シンプルなのに、なぜか威厳を感じるのは私だけでしょうか…

大神神社 御神馬

安定の青銅製御神馬です。

カッコいい。

大神神社 木造狛犬

中々拝見できない、木造狛犬。

最後に

尾張国中島郡で名神大社に選ばれた「大神社」、こちらのご祭神は神八井耳命です。

こちらも確認する必要があると思う、と今回の大神神社でそう感じています。

現在では、全部で102社108か所の全国一の宮会に加盟している大神神社です。

加盟条件は不明ですが、名を連ねているという事は、認めれているという事でしょう。

神社参拝をしていると、広大で建造物が立ち並ぶ方が立派だと思い込んでしまいます。

境内は神域であり、序列をつけるのは間違いだとは思いますが、

歴史があり、受け継がれてきた神社を後世に、

ただただ未来へ子孫へ残していきたいですね。

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