愛知県の霊場めぐりの1つ、尾張七福神めぐりを、六善光寺同時御開帳の事前視察一環として漫遊してみましょう。
毎月7日は尾張七福神めぐりの縁日があり、バスツアーも開催(5,500円/大人)。
善光寺東海別院は、尾張七福神めぐりの1つ福禄寿様が祀らており、境内には根福寺も併設している。
その根福寺には、恵比寿様が祀らているので、移動時間を考えることなく堪能できます。
2022年の今年は、7年に一度の御開帳が開催され、6つの善光寺・ご本尊を拝見できます。
新型コロナウィルスに翻弄されながら、平和の祭典オリンピック(北京)も2022年開催されました。
しかしロシア・ウクライナの情勢の世界は緊張状態です。
一刻も早い世界平和を望みます。
尾張七福神めぐり
半日でまわれることができるのが、尾張七福神めぐりの特徴です。
大きな理由として、すべての寺院が愛知県稲沢市祖父江町の寺院で構成させれいること。
善光寺東海別院境内には福禄寿や恵比寿像、刈萱堂には寿老人や弁財天像と同境内に2柱祀られていること。
など移動時間が少ないことにより、徒歩でもめぐることができます。
僕は自転車でめぐりましたが、約3時間ぐらいかかったと思います。
七福神一覧です。
寺院名 | 七福神 | 所在地 |
---|---|---|
正塔院 | 毘沙門天 | 祖父江町祖父江南川原45番地 |
根福寺 | 恵比寿 | 祖父江町祖父江高熊12番地 |
善光寺東海別院 | 福禄寿 | 祖父江町祖父江南川原57番地2 |
地泉院 | 大黒天 | 祖父江町神明津231番地 |
刈萱寺 | 寿老人 | 祖父江町祖父江江西147番地 |
刈萱寺 | 弁財天 | 祖父江町祖父江江西147番地 |
永張寺 | 布袋尊 | 祖父江町祖父江中屋敷135番地 |
すべて祖父江町ですから、時間の有効活用できますね。
それでは各寺院ご紹介していきます。
各寺院ご紹介
善光寺東海別院
善光寺と言うと信州を思い浮かべる方が多いと思いますが、愛知県にも善光寺はあり、信州善光寺の別院です。
本尊は一光三尊阿弥陀如来が祀られており、2022年の今年は7年に1度の御開帳開催します。
本堂は信州善光寺の3分の2の大きさを誇るため、見ごたえ十分。
創建は1911年、この時期の日本というと
1904年:日露戦争
1909年:伊藤博文暗殺
1910年:日韓併合
1914年:第一次世界大戦
と戦争が多い時期になります、その中で善光寺は創建されました。
福禄寿様は、幸福・封禄・長寿の三徳を表したものです。
背は低く、頭が長い、ひげをはやし、杖に経巻を結び鶴をともなっている容姿になります。
寿老人様と間違えるケースがありますが、「頭が長い・鶴」は特徴的です。
ー メモ ー
御開帳を翌月に迎えているためか、参拝客は多かったです。
しかし、七福神を祀られている存在感が薄いのが印象。
善光寺と言えば戒壇めぐり、もちろん東海別院も独自の戒壇めぐりがあり、300円/大人で入場可能。
令和2年にできた鐘楼や涅槃仏、おぼこ像などみどころも多い。
第一駐車場には150台のスぺースが確保されているので、駐車場には困らない。
ー アクセス ー
駐車場 あり
参拝料 なし
根福寺
善光寺東海別院と同境内にある根福寺には、恵比寿さんがいらっしゃいます。
本尊は大聖不動明王です。
善光寺東海別院は本堂も大きく、御開帳ということもあり名が通っていますが、
根福寺の創建は、1909年ですので善光寺東海別院よりも2年早い。
戦争時期での建立は、世界平和を望む人たちも多かったと思いますね。
恵比寿様は、烏帽子に釣り竿や鯛などをもった姿が特徴です。
古事記や日本書紀に記載はなく、蛭子や事代主神にあてはめて祀るケースが多い、
その他には大国主神や少彦名命の名が挙がります。
また本地仏として、不動明王や毘沙門天とされるケースもあり、実際に根福寺の本尊は不動明王でもあります。
本地仏とは、
仏や菩薩がいろいろな姿であらわれた化身のこと
ー メモ ー
根福寺への参拝が目的ではなく、
尾張七福神めぐりの一環、もしくは善光寺とセットとして訪れるような感じでしょうか。
善光寺境内ということもあり、パートナーとして盛り上げていくような感じを受けました。
ー アクセス ー
駐車場 あり
参拝料 なし
正塔院
祖父江の高野山正塔院、高野山ですから宗派は真言宗になります。
善光寺東海別院から100m徒歩3分ほどの位置にあります。
正塔院に関しての情報が少なく、住職に確認したかったですけど不在でした。
山門は趣があり、寺院ファンにはうれしい。
松や杉が並ぶ本堂への参道も、短い距離でしたが歴史を感じる、そんな雰囲気が漂います。
正塔院という名称は珍しく、和歌山県の高野山・正塔院のみです。
祖父江の高野山正塔院、なぜ祖父江にあるのか是非ツアーに参加し住職のお話を聞いてみたい。
和歌山県の高野山・正塔院
887年の創建で、現在は総持院が吸収合併ています。
ー メモ ー
尾張七福神や毘沙門天様の幟や看板はないので、本堂に入れないと毘沙門像への参拝も難しい。
毎月7日のツアー前日にかかわらず、一切案内板ない。
ただ、参道の松や苔はすばらしい。
できればベンチに座って新緑を楽しみたい、そんな場所ですね。
ー アクセス ー
駐車場 なし
拝観料 なし
地泉院
1393年の室町時代に開山した地泉院。
本尊は子安延命地蔵尊、真言密教のお寺です。
初代住職は土御門二品任瑜法親王、大須観音三代目住職でもあります。
大須観音は、現在の名古屋市中区に移転する前の岐阜県羽島市にあった宝生院のことであり、
宝生院は真福寺の一院でもあった。
現在の地に移転した時期は、徳川家康が発した清洲から名古屋へ移転する清洲越し(1612年)にあたります。
大黒天様は、ヒンズー教シヴァ神の化身と言われた青黒い身体で怒った顔が特徴です。
日本へ仏教伝来とともに、天部の1人として、財福を強調して祀られたのが大黒天様の始まりであり
大国主神としてのあてはめるケースもある。
現在では、米俵にのり福袋と打ち出の小槌をもった姿であらわす場合が多い。
ー メモ ー
いろいろな仏様が祀られており、大黒天様には願掛け金箔はり、鐘楼にはボケ防止など、
それぞれに意味を持たせて活動されているお寺の印象です。
お寺ならでの古風な感じに、カラフルな幟や建造物・仏様などの色彩とのコラボレーションには
参拝客に飽きさせない工夫もされています。
徳川家ゆかりの寺でもあり、家紋瓦や鬼瓦などのみどころも楽しむことができる。
ー アクセス ー
駐車場 あり
参拝料 なし
刈萱寺
刈萱寺は、高野山刈萱堂の流れをくむ。
諦住上人が信州刈萱堂往生寺より親子地蔵尊を迎えたのが、この刈萱堂の始まりです。
刈萱堂とは、刈萱道心と石童丸の親子物語で有名な話として知られています。
往生寺は、刈萱道心と石童丸が修行した地であり
最後を迎えた場所でもあります。
物語のお絵解きもあるようですので、ご興味ある方は事前に確認してからお聞きすると、もっとおもしろく感じると思いますよ。
刈萱寺には、寿老人様・弁財天様が祀らています。
寿老人様は、中国の伝説上の人物で長寿の神様です。
鹿を従えて、手には桃を持っているのが特徴。
弁財天様は、ヒンズー教の女神であり仏教では天部。
市杵島姫命(宗像三女の1人)と同一視される場合もある。
ー メモ ー
県営木曽川祖父江緑地や国営木曽三川公園に隣接しており、道路も舗装されている。
本堂と比較して駐車スペースがためらうほど整備はされていない。
準四国八十八か所霊場や尾張七福神の開創など積極的に活動している感じです。
ー アクセス ー
駐車場 あり
参拝料 なし
永張寺
一弓山永張寺は曹洞宗のお寺です。
石碑には「弐」と書かれているが、横棒が1本足りない。
だから「一」の意味を表すのか。
「弓」の中央に「一」が追加されている?
これだけ一弓とも読み取れる。
本尊は聖観世音菩薩、七福神の布袋尊様が祀られています。
山門の入口には禁葷酒(きんくんしゅ)碑があり、禅宗・曹洞宗のお寺ではよく見かけます。
禁葷酒とは、
においが強く、くさい野菜を食し、お酒の匂いをさせて入らないで
という意味です。
「葷酒山門に入るを許さず」ということわざもあり
修行の妨げになるから、という理由です。
もう少し説明すると、
五葷(ねぎ・にら・しょうが・らっきょう・にんにく)は、
食べることによって色欲などが生じ、酒をのむことにより心を乱し集中できないこと
から禁止されています。
布袋尊様は、大きなお腹に大きな袋をもった実在した中国の僧侶です。
永張寺には布袋尊様が祀られています。
ー メモ ー
こちらも幟旗や案内板がありませんでした。
お寺自体は手入れされており、参拝はできますが、本堂にも入室したかったですね。
お隣には、秋葉堂や延命地蔵菩薩堂、神明社があり神仏習合を漂わせます。
ー アクセス ー
駐車場 なし
参拝料 なし
最後に
今回の尾張七福神めぐりは、正直微妙な印象でした。
私が参拝したのは6日でしたので、すべての寺院に幟が立てられたわけでもなく、案内板もないお寺もありません。
毎月7日に開催されるバスツアーであれば、いろいろな情報や本堂内拝観など楽しめることができたかもしれません。
バスツアー参加してみようかな。。名鉄国府宮駅スタートで5,500円/大人だし。
それでは、平穏な世界にもどりますよう、よろしくお願いいたします。
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