日本には多くの七福神めぐりがあります。
愛知県では
・なごや七福神
・三河七福神
・尾張七福神
・東海七福神などなど
その中でも歴史が最も古い七福神めぐりが京都になります。
今回2022年1月最古の「都七福神めぐり」に参加し、七難即滅・七福即生祈願!
みなさんにとって良い1年になりますように!!
七福神とは
福をもたらすとして古くから信仰されている七柱の神様のことです。
「古来より民衆の間で信仰の篤い七福神は京都が発祥の地とされ、都七福神の巡拝は古くから行われているものです。
七福神の神々の力をもって福運を授かろうとする民衆の願いであり、特に新春に順拝すると七難即滅・七福即生極まりなしといわれ、功徳が大きいとされています。」
ー都七福神事務局/六波羅蜜寺よりー
京都の七福神をお祀りする寺社は
七福神 | よみ | 寺院 | 場所 |
---|---|---|---|
布袋尊 | ほていそん | 黄檗宗萬福寺 | 宇治市五ケ庄三番割34 |
寿老人 | じゅろうじん | 革堂行願寺 | 京都市中京区竹屋町上ル行願寺門前町17 |
福禄寿 | ふくろくじゅ | 赤山禅院 | 京都市左京区修学院開根坊町18 |
恵比寿天 | えびすてん | ゑびす神社 | 京都市東山区小松町125 |
弁財天 | べんざいてん | 六波羅蜜寺 | 京都市東山区五条通大和大路上ル東 |
大黒天 | だいこくてん | 松崎山妙円寺 | 京都市左京区松ヶ崎東町31 |
毘沙門天 | びしゃもんてん | 東寺 | 京都市南区九条町1 |
七難・七福とは
七難 | 七福 |
---|---|
日月失度難 | 寿命 |
星宿失度難 | 威光 |
災火難 | 清廉 |
雨水変異難 | 大量 |
悪風難 | 愛嬌 |
亢陽難 | 人望 |
悪賊難 | 裕福 |
注:七難七福は各経典により解釈も違い、今回は代表的な仁王経です。
黄檗宗萬福寺
中国から渡来した隠元禅師が中国の黄檗山を模して創建した黄檗宗の大本山で、中国明朝様式の伽藍配置がなされています。
隠元は、日本の仏教に新風を吹き込みと同時に、建築や仏像・書画・普茶料理などの様々文化も同時にもたらし、煎茶道の祖売茶翁を祀る売茶堂があります。
祀られている布袋尊は范道生作で、傑作と言われています。
中国唐の時代に実在した僧契批がルーツとされ、中国では弥勒菩薩の化現として信仰されています。
ー メモ ー
中国様式という事もあり、日本の寺社とは違う雰囲気を山門から感じることができます。
境内は広く、国の重要文化財含む23塔の建築物・回廊・額や四天王像など見どころが多いため、時間がゆるすならば、2~3時間は滞在したい。
四季によって見え方も変わると思われ、時期による楽しみ方もできる。
ところどころに見られる参道の石條は、龍の背の鱗をモチーフ化したものであったり、開梆(かいぱん)と雲版(うんぱん)は、現代の時計のことで中国らしさを感じる。
ー アクセス -
駐車場あり、南側(黄檗市民プール裏)の大駐車場のみ
拝観料あり
革堂行願寺
平安初期、行円上人によって開かれたもので、観音霊所西国三十三所の十九番札所です。
開基当時、一条通にあったものを「天下大平福寿円満」を祈る太閤秀吉により現所に移築されました。
本尊である寿老神の御真言を、一日三回唱えると福寿吉運が授かるといわれており、長寿を願う沢山の善男善女が初詣や月まいりに訪れています。
中国の老子が天に昇ってなったという仙人の姿。
三千年の長寿を保つ玄鹿を従え、人々の難を払う団扇をもっていることから、福財・子宝・諸病平癒・長寿の功徳ありといわれています。
- メモ -
京都御所からも近い革堂行願寺、住宅地にたたずみ、少しわかりづらいが1000年以上も続く古いお寺です。
子を孕んだ母鹿を射止めてしまったことを悔いた行円上人が、常にその皮をまとって鹿を憐れみ、人々から皮聖と呼ばれていたことから、この寺も革堂と呼ばれるようになったとい言われます。
ー アクセス -
駐車場なし
拝観料なし
赤山禅院
慈覚大師の遺言によって創建された天台宗総本山・比叡山延暦寺の塔中です。
本尊の泰山府君(赤山明神)は京都御所の表鬼門に祀られ、方位の守護神として朝野の熱い尊敬を集めています。
また、懸(かけ)よせ(集金)の神としての信仰も厚く、洛北の豊かな自然に囲まれた境内は、特に紅葉の名所として沢山の人々が訪れます。
南極星の精・泰山府君を人格化した神で、幸福・高禄・長寿の三徳をあたえられるとされ、商売繁盛・延寿・健康・除災を祈願します。
- メモ -
山門をくぐり両側に広がるのは、見事な苔スポットの参道です。
京都でも有名な地で、桜や紅葉の季節と一緒に苔をながめるのも風情があります。
- アクセス -
駐車場あり
拝観料なし
ゑびす神社
鎌倉時代初期に建仁寺の鎮守社として創建されたもので、「商売繁盛」の守り神として一月の十日ゑびすはたくさんの人達でにぎわいます。
また、栄西禅師が無事中国から帰朝し、お祀りになったという故事から一名「旅ゑびす」ともいわれ、交通安全の神としても信仰を集めています。
商売繁盛・旅行安全・豊漁等の守護神で庶民救済の神といわれています。
智恵を働かせ体に汗して労働に従事していれば必ずこのゑびす神が福財を授けてくれます。
– メモ -
日本三大えびすと称され、「えびっさん」の名で親しまれ、さすがの賑わいです。
ちなみに、ゑびす神だけ日本生まれの神様になります。
拝殿横の変わった参拝方法!
「優しくトントンと叩いてください」
(ゑびす様のお肩をたたくお詣りです ノックをされるように優しくお願いいたします)
とあります。
ゑびす様は高齢のため耳が遠く、鈴の音が届かないこともあるようで、肩をたたいてお知らせするためだそうです。
ゑびす神社へいく途中に禅居庵摩利支天堂へ参拝、「開運摩利支尊天」と見かけたら行くべきでしょう~!
眷属イノシシの写真ももちろん。
こちらはちなみに、建仁寺の塔頭寺院です。
- 禅居庵摩利支天堂 -
– アクセス -
駐車場なし
拝観料なし
六波羅蜜寺
951年醍醐天皇第二皇子である空也上人により開創された西国十七番の札所。
空也上人立像や平清盛像をはじめ、平安・鎌倉時代の優れた彫刻(重要文化財)が多数納められています。
御奉安の弁財天は崇徳帝の夢告により禅海上人が造顕された尊神で福徳自在・技芸円満極まりなしと多くの方々の鑽仰此れ久しうして今日に至っています。
なお正月の三日間は弁財天初稲穂が授与されます。
七福神の中で唯一の女神。
水を神格化したものであり、言語や音楽の神として尊信されています。
また、金運・財運の神として福徳自在のご利益とされています。
- メモ -
ゑびす神社から徒歩5分ほどでいける距離にあります。
数多くの重要文化財木造彫刻はじっくり見る時間をとりたい、観音像や四天王像・弘法大師や運慶・湛慶像、もちろん空也立像など。
961年開創と古刹であるだけに、関わった人物を調べてから訪問すると、歴史を感じながら楽しむことができる。
六波羅蜜寺とは、仏様の境涯にいたるための六つの修行の事をいい、波羅蜜とは悟りの世界にいたる事をいいます。
- アクセス -
駐車場なし
拝観料なし(宝物館はあり)
松崎山妙円寺
1616年に建立されたもので、松崎山妙円寺が正式な寺名ですが京都の人々からは「松ヶ崎の大黒さん」として親しまれています。
本尊の大黒天像は伝教大師(最澄)の作で開運招福の福神として広く信仰を集めています。
縁日は年六回の甲子祭(60日に1回)と正月初子の日などに行われ、ご祈祷、ご幣が授けられます。
打ち出の小槌を持ち笑みを浮かべる姿から財福の神といわれ、もともとは軍神でもありました。
日本では福徳を主きにみて、商売繁盛の守り神とされています。
- メモ -
最初の参道鳥居から住宅街を100mほど進むと左手に本堂へ向かう参道に入ります。
赤献燈や山門のれんなど、いたるところで「松ヶ崎大黒天」のマークが目に入り、大黒天様を祀るお寺だとすぐにわかります。
実は、大黒堂に安置されている大黒天は、京都七福神の第一番の霊場だといいます。
ちなみに、伝教大師(最澄)が比叡山にのぼり、大黒天を感見したことから、比叡山の地を大黒天信仰発祥とされており、松ヶ崎大黒天とは直線距離5Kmほどある。
その他に、「京都五山送り火」お盆の霊を送る伝統行事であり、松ヶ崎に「法」の文字が点ることでも有名な地です。
- アクセス -
駐車場あり
拝観料なし
東寺
平安京造営にあたり国家鎮護のために空海が創建したもので、五重塔は現存するわが国最大の木造建築物とされています。
毎月二十一日には沢山の露店が軒を重ねる市がたち、京都の人々から「弘法さん」として親しまれ大きな賑わいを見せています。
毘沙門天は弘法大師が入唐の際感得されたもので、無量の智恵で学業成就や安産の信仰を集めています。
北方の守護神。仏教を守護する神であり、毘沙門天を信仰すると十種の福を得るとされています。
菅原道真や小野道風も信仰していたといわれています。
- メモ -
東寺への参拝は、まず御影堂へ行き弘法大師空海とお話ししてからはじまります。
御影堂とは、東寺造営にあたり空海が住房を構えたところです。
今回の毘沙門堂は、御影堂のななめ前に位置しますので併せて参拝できました。
御影堂や食堂は拝観料なしですが、五重塔は拝観料がかかります。
本日の昼食は、東寺内の洛南会館でツアー参加者といただきます。
ツアー参加ですので時間制限ありますが、東寺は時間の観念を捨てて参拝したい、ゆっくり見たい。
そんな場所ですよね。
– アクセス -
駐車場あり
拝観料あり(堂により拝観料なしエリアあり)
最後に
1日で回る京都、都七福神めぐりツアーありがとうございました。
今回は七福神めぐりが主役ですので、各神社寺院の魅力をお届けすることができていません。
さすがに、いろいろ時間が足りませんね。
ゆっくり見て感じるための先遣隊として!
と思えば良い体験ですが、もう一度参拝に伺いたい気持ちが強くなります。
あっ、愛知県の七福神めぐりもまだだった。。。是非次回に。
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